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V27N04-02 | \label{sec:intro}並列構造とは等位接続詞が結びつける句(並列句)から成る構造である.並列句の範囲の解釈には曖昧性があり,しばしば人間にとっても同定することが難しい.例えば,``{\itToshiba'slineofportables,forexample,featurestheT-1000,whichisinthesameweightclass\underline{but}ismuchslower\underline{and}haslessmemory,\underline{and}theT-1600,whichalsousesa286microprocessor,\underline{but}whichweighs... | |
V26N02-05 | Twitterに代表されるソーシャルメディアにおいては,辞書に掲載されていない意味で使用されている語がしばしば出現する.例として,Twitterから抜粋した以下の文における単語「鯖」の使われ方に着目する.\quad(1)\space今日、久々に{\bf鯖$_1$}の塩焼き食べたよとても美味しかった\quad(2)\spaceなんで、急に{\bf鯖$_2$}落ちしてるのかと思ったらスマップだったのか(^q^)\noindent文(1)と文(2)には,いずれも鯖という単語が出現しているが,その意味は異なり,文(1)における鯖$_1$は,青魚に分類される魚の鯖を示しているのに対し,文(2)における鯖$_2$は,コンピュータサーバのことを意... | |
V27N01-01 | 機械学習に基づく言語処理システムは,一般に,訓練に用いたテキストドメインと,実際に運用ないし評価を行うテキストドメインが異なる場合に精度が低下する.この,訓練時と運用・評価時のテキストドメインの異なりによる精度低下を防ぐという課題を,ドメイン適応問題と呼ぶ.以下では,訓練に用いるデータのテキストドメインを適応元ドメイン,運用ないし評価を行うデータのテキストドメインを適応先ドメインと呼ぶ.ドメイン適応が必要になる理由は,端的にいえば,訓練データと評価データが同一分布からのサンプルであるという統計的機械学習の基本的な前提が破られていることにある.このため,最も基本的なドメイン適応手段は,適応先ドメインのアノテーション付きコーパスを訓練デ... | |
V13N03-04 | \label{sec:intro}スライドを用いたプレゼンテーションは,意見を人々に伝えるのに大変効果的であり,学会やビジネスといった様々な場面において利用されている.近年,PowerPointやKeynoteといったプレゼンテーションスライドの作成支援をするソフトが開発・整備されてきているが,一からスライドを作成することは依然として大変な作業である.そこで,科学技術論文や新聞記事からプレゼンテーションスライドを自動(または半自動)で生成する手法が研究されている.Utiyamaらは,GDAタグで意味情報・文章構造がタグ付けされた新聞記事を入力としてプレゼンテーションスライドを自動生成している\cite{Utiyama99}.また,安... | |
V29N04-02 | 語彙制約付き機械翻訳は,翻訳文に含まれてほしいフレーズが指定された際に,それらのフレーズを含む文を生成するという制約の下で機械翻訳を行うタスクである.近年のニューラル機械翻訳(NeuralMachineTranslation;NMT)の発展\cite{luong-etal-2015-effective,vaswani:2017:NIPS}によって機械翻訳による翻訳文の品質は著しく向上したが,語彙制約付き機械翻訳のような,モデルの出力する翻訳文を人手でコントロールする手法に対するNMTの適用に関してはまだ課題が残されている.図~\ref{fig:task_overview}に語彙制約付き機械翻訳の例を示す.従来の機械翻訳モデルでは指定... | |
V31N04-04 | 単語の意味は時代とともに変化することがある.単語の意味変化(以降意味変化と呼ぶ)については,従来は言語学者が手作業で検出と分析を行っていたが,通時コーパスの公開や単語の意味表現の研究の発展により,近年では意味変化の自動的な検出および分析が自然言語処理の分野で注目を集めている.代表的な例として,時間の経過とともに意味が変化した単語をテキストデータから自動的に検出する,意味変化検出というタスクがある\cite{hamilton-etal-2016-diachronic,schlechtweg-etal-2019-wind,giulianelli-etal-2020-analysing,kutuzov-etal-2021-grammati... | |
V22N05-02 | 2000年以降の自然言語処理(NLP)の発展の一翼を担ったのはWorldWideWeb(以降,Webとする)である.Webを大規模テキストコーパスと見なし,そこから知識や統計量を抽出することで,形態素解析~\cite{Kaji:2009,sato2015mecabipadicneologd},構文解析~\cite{Kawahara:05},固有表現抽出~\cite{Kazama:07},述語項構造解析~\cite{Komachi:10,Sasano:10},機械翻訳~\cite{Munteanu:06}など,様々なタスクで精度の向上が報告されている.これらは,WebがNLPを高度化した事例と言える.同時に,誰もが発信できるメディアと... | |
V12N04-03 | 本論文では,構造化された言語資料の検索・閲覧を指向した全文検索システムである『ひまわり』の設計,および,その実現方法を示す。ここで言う「構造化された言語資料」とは,コーパスや辞書のように,言語に関する調査,研究などに利用することを目的として,一定の構造で記述された資料一般を指す。近年,さまざまな言語資料を計算機で利用できるようになってきた。例えば,新聞,雑誌,文学作品などのテキストデータベース(例:『毎日新聞テキストデータベース』\shortcite{mainichi})やコーパス(例:『京都大学テキストコーパス』\shortcite{kyodai_corpus},『太陽コーパス』\shortcite{tanaka2001}),シソ... | |
V29N02-08 | \label{sec:intro}近年,社会的側面から雑談対話システムが注目を集めている\cite{wallace2009anatomy,banchs2012iris,higashinaka-EtAl:2014:Coling,alexa}.雑談対話システムの実装手法としてニューラルネットワークを用いた手法が広く研究されており,有望な結果がいくつか得られている\cite{vinyals2015neural,zhang2018persona,dinan2019second,adiwardana2020humanlike,roller2020recipes}.しかし,これらのシステムの性能はまだ満足できるものではなく,対話破綻が生じるよう... | |
V09N01-04 | \label{sec:intro}これまで,機械学習などの分野を中心として,複数のモデル・システムの出力を混合する手法がいくつか提案され,その効果が報告されている.それらの成果を背景として,近年,統計的手法に基づく自然言語処理においても,複数のモデル・システムの出力を混合する手法を様々な問題に適用することが試みられ,品詞付け~\cite{vanHalteren98a,Brill98a,Abney99a},名詞句等の句のまとめ上げ~\cite{Sang00a,TKudo00ajx},構文解析(前置詞句付加含む)~\cite{Henderson99a,Abney99a,KoInui00aj,Henderson00a}などへの適用事例が報... | |
V15N03-04 | 近年,自然言語処理において評価情報処理が注目を集めている\cite{Inui06}.評価情報処理とは,物事に対する評価が記述されたテキストを検索,分類,要約,構造化するような処理の総称であり,国家政治に対する意見集約やマーケティングといった幅広い応用を持っている.具体的な研究事例としては,テキストから特定の商品やサービスに対する評価情報を抽出する処理や,文書や文を評価極性(好評と不評)に応じて分類する処理などが議論されている\cite{Kobayashi05,Pang02,Kudo04,Matsumoto05,Fujimura05,Osashima05,McDonald07}.評価情報処理を行うためには様々な言語資源が必要となる.例... | |
V03N02-04 | 日本語の理解において省略された部分の指示対象を同定することは必須である.特に,日本語においては主語が頻繁に省略されるため,省略された主語の指示対象同定が重要である.省略された述語の必須格をゼロ代名詞と呼ぶ.主語は多くの場合,述語の必須格であるから,ここでは省略された主語をゼロ主語と呼ぶことにする.ここでは特に,日本語の複文におけるゼロ主語の指示対象同定の問題を扱う.日本語の談話における省略現象については久野の分析\cite{久野:日本文法研究,久野78}以来,言語学や自然言語処理の分野で様々な提案がなされている.この中でも実際の計算モデルという点では,centeringに関連するもの\cite{Kameyama88,WIC90}が重... | |
V10N01-01 | 本研究の目的は,情報抽出のサブタスクである固有表現抽出(NamedEntityTask)の難易度の指標を定義することである.情報抽出とは,与えられた文章の集合から,「人事異動」や「会社合併」など,特定の出来事に関する情報を抜き出し,データベースなど予め定められた形式に変換して格納することであり,米国のワークショップMessageUnderstandingConference(MUC)でタスクの定義・評価が行われてきた.固有表現(NamedEntity)とは,情報抽出の要素となる表現のことである.固有表現抽出(NamedEntityTask)はMUC-6\cite{MUC6}において初めて定義され,組織名(Organization),... | |
V06N04-03 | 現代日本語で「うれしい」「悲しい」「淋しい」「羨ましい」などの感情形容詞を述語とする感情形容詞文には,現在形述語で文が終止した場合,平叙文の際,一人称感情主はよいが二人称,三人称感情主は不適切であるというような,人称の制約現象がある\footnote{本稿で言う「人称」とは,「人称を表す専用のことば」のことではない.ムードと関連する人称の制約にかかわるのは「話し手」か「聞き手」か「それ以外」かという情報である.よって,普通名詞であろうと,固有名詞であろうと,ダイクシス専用の名詞であろうと,言語化されていないものであろうと,それがその文の発話された状況において話し手を指していれば一人称,聞き手を指していれば二人称,それ以外であれば三人... | |
V30N01-02 | \label{sec:intro}\textbf{UniversalDependencies(UD)}\cite{nivre-etal-2016-universal}は,言語横断的に品詞・形態論情報・依存構造をアノテーションする枠組およびコーパスである.UDプロジェクトの研究目標として,多言語の統語解析器開発,言語横断的な言語処理技術の開発,さらには類型論的な言語分析\cite{de_marneffe_universal_2021}などがあげられている.UDでは,データ構造やアノテーション作業を単純化するため,またくだけた文や特殊な構造に対して頑健な表現を実現するために,句構造(phrasestructure)ではなく,\figre... | |
V27N02-05 | 単語,とくに名詞間の意味関係は,含意関係認識\cite{dagan2010}や質問応答\cite{yang2017}などの高度な意味処理を伴う自然言語処理タスクにおいて重要である.語の意味関係知識は,WordNet\cite{fellbaum1998}などの人手で作成された語彙知識ベースに蓄えられており,様々なタスクに利用することができる.しかし,このような人手による語彙知識ベースの拡張には大きなコストがかかり,新語や未知語に対応できず,さらにカバーされているドメインも限られている.この問題を解決するために,大規模コーパスから語の意味関係知識を獲得する方法が研究されている.コーパスからの意味関係知識の獲得には,二語を文中で結びつける... | |
V14N05-07 | label{sec:intro}{\bfseries機能表現}とは,「にあたって」や「をめぐって」のように,2つ以上の語から構成され,全体として1つの機能的な意味をもつ表現である.一方,この機能表現に対して,それと同一表記をとり,内容的な意味をもつ表現が存在することがある.例えば,\strref{ex:niatatte-F}と\strref{ex:niatatte-C}には,「にあたって」という表記の表現が共通して現れている.\begin{example}\item出発する\underline{にあたって},荷物をチェックした.\label{ex:niatatte-F}\itemボールは,壁\underline{にあたって}跳ね返っ... | |
V32N02-06 | \label{sec:introduction}人工知能の実現に向けて古くから,知識と推論という要素が不可欠だと考えられてきた\linebreak\cite{Mccarthy1959ProgramsWC,weizenbaum1966eliza,winograd1971procedures,colmerauer1973prolog,shortliffe1976computer,elkan1993building}.知識とは例えば「質量を持つ物体は重力場を発生させる」「地球は質量を持つ」といった,この世界に関する事実を指す.一方で推論とは,複数の事実を組み合わせることで新たな知識を得る思考形態である.例えば上述の2つの事実から「地球は重... | |
V27N02-02 | 流暢な文の生成を可能にするニューラルネットワークによる系列変換モデル\cite{Sutskever:2014,BahdanauCB14}の発展は,文生成を利用する自然言語処理タスクに大きな恩恵をもたらした.文書要約タスクも例外ではなく,\citeA{D15-1044}以降,系列変換モデルを用いた生成型要約(abstractivesummarization)の研究が盛んに行われており,ヘッドライン生成,単一文書要約ではそれが顕著である.一方,文書の一部を抜き出すことで要約を生成する抽出型要約\footnote{本稿では,文抽出と文圧縮を統合した圧縮型要約(compressivesummarization)も抽出型要約とみなす.}(ex... | |
V11N04-04 | \label{sec:intro}機械翻訳システムの辞書は質,量ともに拡充が進み,最近では200万見出し以上の辞書を持つシステムも実用化されている.ただし,このような大規模辞書にも登録されていない語が現実のテキストに出現することも皆無ではない.辞書がこのように大規模化していることから,辞書に登録されていない語は,コーパスにおいても出現頻度が低い語である可能性が高い.ところで,文同士が対応付けられた対訳コーパスから訳語対を抽出する研究はこれまでに数多く行なわれ\cite{Eijk93,Kupiec93,Dekai94,Smadja96,Ker97,Le99},抽出方法がほぼ確立されたかのように考えられている.しかし,コーパスにおける出... | |
V21N03-03 | 日本において,大学入試問題は,学力(知力および知識力)を問う問題として定着している.この大学入試問題を計算機に解かせようという試みが,国立情報学研究所のグランドチャレンジ「ロボットは東大に入れるか」というプロジェクトとして2011年に開始された\cite{Arai2012}.このプロジェクトの中間目標は,2016年までに大学入試センター試験で,東京大学の二次試験に進めるような高得点を取ることである.我々は,このプロジェクトに参画し,2013年度より,大学入試センター試験の『国語』現代文の問題を解くシステムの開発に取り組んでいる.次章で述べるように,『国語』の現代文の設問の過半は,{\bf傍線部問題}とよばれる設問である.船口\cit... | |
V32N02-05 | 高性能かつ頑健な言語処理モデルを構築するために,多様な質問応答(QA)タスクにおける訓練,評価,分析が重要である.QAタスクには,抽出型,生成型,多肢選択式など様々なタイプがあり,Multi-hop推論や実世界知識など多くの技術・知識が必要となる.QAタスクを解くモデルとして,様々なQAタスクを統合的に解くUnifiedQA\cite{khashabi-etal-2020-unifiedqa}や,他のタスクと統合的に解くFLAN\cite{wei2022finetuned}などが提案されているが,このような統合的な解析が可能なのは英語だけであり,他の言語では多様なQAデータセットが存在しないので不可能である.本研究では,基本的なQA... | |
V04N01-08 | \label{sec:序論}近年,機械可読な言語データの整備が進んだことや,計算機能力の向上により大規模な言語データの取り扱いが可能になったことから,自然言語処理に用いる様々な知識を言語データから自動的に獲得する研究が盛んに行われている\cite{utsuro95a}.大量の言語データから自動的に獲得した知識は,人手によって得られる知識と比べて,獲得した知識が人間の主観に影響されにくい,知識作成のためのコストが低い,知識の適用範囲が広い,知識に何らかの統計情報を容易に組み込むことができる,といった優れた特徴を持っている.言語データから自動獲得される自然言語処理用知識には様々なものがあるが,その中の1つとして文法がある.文法には様々な... | |
V16N04-04 | \subsection{本研究の背景}\label{ssec:background}近年,大学では文章能力向上のため,「文章表現」の授業がしばしば行われている.実際に作文することは文章能力向上のために有効であることから,多くの場合,学生に作文課題が課される.しかし,作文を評価する際の教師の負担は大きく,特に,指導する学生数が多いと,個別の学生に対して詳細な指導を行うこと自体が困難になる\footnote{筆者の一人は,1クラス30名程度のクラスを週10コマ担当している.延べ人数にして約300名の学生に対して,毎週添削してフィードバックすることは極めて困難であるため,半期に数回課題を提出させ,添削するに留まっている.}.{\modkま... | |
V24N03-02 | label{first}元来から日本は,外来語を受け入れやすい環境にあるといわれており,数多くの外国の言葉を片仮名として表記し,そのまま使用している.近年になり,今まで以上にグローバル化が進展すると共に,外来語が益々増加する中,外来語の発音を片仮名表記にしないケースが見受けられる.特に,英語の場合,外国語の表記をそのまま利用することも増えてきている.また,英単語などの頭文字をつなげて表記する,いわゆる略語もよく利用されるようになっている.例えば,「IC」といった英字略語がそれにあたる.しかし,英字略語は英単語の頭文字から構成される表現であるため,まったく別のことを表現しているにも関わらず,同じ表記になることが多い.先の英字略語「IC... | |
V17N01-08 | label{introduction}テキストの評価は,自動要約や機械翻訳などのようなテキストを生成するタスクにおいて手法の評価として用いられるだけでなく,例えば人によって書かれた小論文の自動評価\cite{miltsakaki2004}といったように,それ自体を目的とすることもある.言語処理の分野においては前者のような手法評価の観点からテキスト評価に着目することが多く,例えば自動要約の評価で広く用いられているROUGE\cite{lin2003,lin2004}や機械翻訳で用いられているBLEU\cite{papineni2002}のような評価尺度が存在している.これらの評価手法は特に内容についての評価に重点が置かれている.つまり... | |
V19N05-04 | 感染症の流行は,毎年,百万人を越える患者を出しており,重要な国家的課題となっている\cite{国立感染症研究所2006}.特に,インフルエンザは事前に適切なワクチンを準備することにより,重篤な状態を避けることが可能なため,感染状態の把握は各国における重要なミッションとなっている\cite{Ferguson2005}.この把握は\textbf{インフルエンザ・サーベイランス}と呼ばれ,膨大なコストをかけて調査・集計が行われてきた.本邦においてもインフルエンザが流行したことによって総死亡がどの程度増加したかを示す推定値({\bf超過死亡概念による死者数})は毎年1万人を超えており\cite{大日2003},国立感染症研究所を中心にインフ... | |
V30N01-06 | \label{sec:introduction}深層学習の発展とともに,自然言語処理技術は目覚ましい発展を遂げた.中でも,自然言語文を実数ベクトルとして表現する\textbf{文埋め込み}は,類似文検索,質問応答,機械翻訳といった多様なタスクに応用することができ\cite{SGPT,xu-etal-2020-boosting},より優れた文埋め込みがこれらのタスクにおける性能を広く向上させる可能性があることから,深層学習を用いた自然言語処理の基礎技術として盛んに研究されている.文埋め込みを構成する手法は数多く存在するが,近年では自然言語推論(NaturalLanguageInference;NLI)タスクに基づいて文埋め込みモデルを... | |
V04N03-02 | \label{sec:introduction}単語の多義性を解消するための技術は,機械翻訳における訳語の選択や仮名漢字変換における同音異義語の選択などに応用できる.そのため,さまざまな手法\cite{Nagao96}が研究されているが,最近の傾向ではコーパスに基づいて多義性を解消するものが多い.コーパスに基づく手法では,単語と単語や語義と語義との共起関係をコーパスから抽出し,抽出した共起関係に基づいて入力単語の語義を決める.しかし,抽出した共起関係のみでは全ての入力には対応できないというスパース性の問題がある.スパース性に対処するための一つの方法は,シソーラスを利用することである.シソーラスを使う従来手法には,クラスベースの手法\... | |
V09N03-03 | 近年,テキスト自動要約の必要性が高まってきており,自動要約に関する研究が盛んに行なわれてきている\cite{okumura}.要約とは,人間がテキストの内容の理解,取捨選択をより容易にできるようにするために,元のテキストを短く表し直したものをいう.これまでの研究で提案されてきた要約手法は,主に次の3つに分類される.\begin{itemize}\item文書を対象とした,重要文抽出による要約\item文を対象とした,不要個所削除(重要個所抽出)による要約\item文を対象とした,語句の言い換えによる要約\end{itemize}どのような使用目的の要約でも作成できる万能な要約手法は存在しないため,要約の使用目的に応じた手法を選択し,... | |
V06N04-01 | 照応関係の理解は,統語的・意味的レベルの問題であるとともに,談話レベルの問題でもあり,照応表現とその先行詞をどのように同定するかは,言語理論にとっても~\cite{sag}~\cite{tsujimura:1996}~\cite{imanishi:1990},工学的な談話理解システムを構築する上でも重要な課題である~\cite{nakaiwa:1996}~\cite{murata:1997a}~\cite{tanaka:1979}.本稿では,日本語の照応表現について,発見的ストラテジー(heuristicstrategy)が照応関係理解のプロセスでどのように関与するのかについて心理言語学的実験を通して考察する. | |
V07N02-03 | 語彙とは“ある言語に関し(その一定範囲の)あらゆる語を一まとめにして考えた総体”(水谷,1983,p.1)のことである.したがって,日本語なら日本語という特定の1言語に限っても,その内容は一まとめにくくる際の観点をどのように設定するかによって変化しうる.大きく見れば,語彙は時代の進行にそって変化するし,同時代の語彙にも地域,職業,社会階層などによって集団としての差異が存在する.細かく見てゆくならば,個人によっても語彙は違うであろうし,特定の書籍,新聞,雑誌等,言語テキストそれぞれに独自の語彙が存在すると言ってよい.さらに,個人で見ても,その語彙のシステム(心内語彙=mentallexicon)は,発達・学習によって大きく変化し,さら... | |
V24N04-02 | 投資家は,資産運用や資金調達のために数多くの資産価格分析を行っている.とりわけ,ファイナンス理論の発展と共に,過去の資産価格情報や決算情報などの数値情報を用いた分析方法は数多く報告されている.しかしながら,投資家にとって,数値情報だけでなく,テキスト情報も重要な意思決定材料である.テキスト情報には数値情報に反映されていない情報が含まれている可能性があり,テキスト情報の分析を通じ,有用な情報を獲得できる可能性がある.そのため近年,これまで数値情報だけでは計測が困難であった情報と資産価格との関連性の解明への期待から,経済ニュースや有価証券報告書,アナリストレポート,インターネットへの投稿内容などのテキスト情報を用いた様々な資産価格分析が... | |
V03N04-02 | label{intro}機械翻訳システムには,少し微妙だが重要な問題として冠詞の問題がある.例えば,\vspace*{5mm}\begin{equation}\mbox{\underline{本}\.と\.い\.う\.の\.は人間の成長に欠かせません.}\label{eqn:book_hito}\end{equation}の「本」は総称的な使われ方で,英語では``abook''にも``books''にも``thebook''にも訳される.これに対して,\begin{equation}\mbox{\.昨\.日\.僕\.が\.貸\.し\.た\underline{本}は読みましたか.}\label{eqn:book_boku}\end{e... | |
V02N04-04 | 本論文では,話者の対象認識過程に基づく日本語助詞「が」と「は」の意味分類を行ない,これを,一般化LR法に基づいて構文解析するSGLRパーザ(沼崎,田中1991)の上に実装する.さらに,助詞「を」と「に」についても意味分類を行ない,パーザに実装する.そして,これらの意味分類の有用性を実験により確認した結果について述べる.話者の対象認識過程とは,話者が対象を認識し,それを言語として表現する際に,対象を概念化し,対象に対する話者の見方や捉え方,判断等を加える過程のことをいう.本研究の新規性は,次の3点である.1.三浦文法に基づいて,日本語の助詞「が」と「は」の意味規則,及び,「を」と「に」についての意味分類を考案したこと.2.この規則の動... | |
V10N04-09 | 日本語のテンス・アスペクトは,助動詞「タ/テイル/テアル/シツツアル/シテイク/…」などを付属させることによって表現される.中国語では「了/着/\kanji{001}(過)/在」などの助字がテンス・アスペクトの標識として用いられるが,テンス・アスペクトを明示的に表示しない場合も多い.言語学の側からの両言語のテンス・アスペクトに関する比較対照の先行研究においては,次のような文献がある.\begin{enumerater}\renewcommand{\labelenumi}{}\renewcommand{\theenumi}{}\item\cite{Ryu1987}は両言語の動詞を完成と未完成に分類しながら,「タ」と「了」の意味用法を対... | |
V07N05-04 | label{sec:introduction}本稿では、人手で記述された文法及び統計情報を用いて日本語の係り受け関係を求める手法について述べる。特に、文法とヒューリスティクスにより文節の係り先の候補を絞った時に構成することができる新しいモデルを提案し、それにより高い係り受けの精度(文節正解率88.6$\%$)が得られることを示す。我々のグループでは、何らかの意味表現を構成できるような高機能な構文解析器を実現することを最終目標とし、HPSG\cite{PollardSag94}の枠組みに基づいた文法を作成している。現状では意味表現の構成こそできていないが、新聞や雑誌などの実世界の文章の殆どに対して構文木を出力できる、被覆率の高い日本語... | |
V06N07-03 | GeorgeA.Millerは1956年に人間の短期記憶の容量は7±2程度のチャンク\footnote{チャンクとはある程度まとまった情報を計る,情報の認知単位のこと.}(スロット)しかないこと,つまり,人間は短期的には7±2程度のものしか覚えられないことを提唱した\cite{miller56}.本研究では,京大コーパス\cite{kurohashi_nlp97}を用いて日本語文の各部分において係り先が未決定な文節の個数を数えあげ,その個数がおおよそ7±2程度でおさえられていたことを報告する.この結果は,人間の文の理解過程において係り先が未決定な文節を短期記憶に格納するものであると仮定した場合,京大コーパスではその格納される量がちょ... | |
V20N03-06 | 2011年3月に発生した東日本大震災では,ソーシャルメディアは有益な情報源として大活躍した~\cite{nomura201103}.震災に関する情報源として,ソーシャルメディアを挙げたネットユーザーは18.3\%で,インターネットの新聞社(18.6\%),インターネットの政府・自治体のサイト(23.1\%)と同程度である.ニールセン社の調査~\cite{netrating201103}によると,2011年3月のmixiの利用者は前月比124\%,Twitterは同137\%,Facebook同127\%であり,利用者の大幅な伸びを示した.東日本大震災後のTwitterの利用動向,交換された情報の内容,情報の伝搬・拡散状況などの分析・... | |
V30N03-03 | 対話において,対話の参加者の間で共有される知識や信念の情報を共通基盤(または相互信念)と呼ぶ\cite{CLARK1989259,traum94,kopp21}.複雑な内容を伴う対話は,その内容の理解を積み上げていく必要があるため,ユーザとの高度な対話(例えば,教育,議論,交渉などを目的とする対話)が可能なシステムを実現するためには,対話を通じてユーザとともに共通基盤を構築していき,それに基いて対話を行うモデルを確立することが望ましい.対話をモデル化する上で,共通基盤は重要な概念の一つとされてきたが,共通基盤が構築される過程を分析した研究は少なく,その過程は明らかではない\cite{nakano19}.共通基盤を扱った従来の研究では... | |
V02N01-04 | 文章(文献)の執筆者の推定問題(authorshipproblem),あるいは執筆順序の推定や執筆時期の推定などの問題(Chronology)に対して,文章の内容や成立に関する歴史的事実の考証とは別に,文章から著者の文体の計量的な特徴を抽出し,その統計分析によって問題の解決を試みる研究が多くの人々に注目をあつめつつある.統計分析の手法を用いた文章の著者の推定や執筆の時期の推定などの研究は今世紀の初頭から行なわれていたが,本格的な研究が現れたのは今世紀の中ごろである.研究の全体像を把握するため今世紀の主な研究を表\ref{rri}に示した.\begin{table}[htb]\caption{{\dg著者の推定などの研究のリスト}\l... | |
V22N03-03 | 抽出型要約は現在の文書要約研究において最も広く用いられるアプローチである.このアプローチは,文書をある言語単位(文,節,単語など)の集合とみなし,その部分集合を選択することで要約文書を生成する.要約システムに必要とされる側面はいくつかあるが,特に重要なのが,一貫性(coherence)\cite{hobbs85,mann:88}と情報の網羅性が高い要約を生成することと,要約長に対し柔軟に対応できることである.一貫性の高い要約とは,原文書の談話構造(あるいは論理構造)を保持した要約を指す.要約が原文書の談話構造を保持していない場合,原文書の意図と異なる解釈を誘発する文書が生成されてしまうおそれがある.すなわち,原文書と似た談話構造を持... | |
V06N02-05 | 自然で自発的な発話を対象とする音声翻訳ないし音声対話システムの構築を目指している.読み上げ文を対象とする音声認識研究においては文が処理単位となっている.また,従来の音声翻訳ないし音声対話システムへの入力は,文節区切りのようなゆっくり丁寧に発話された文を単位とする音声であった\cite{Morimoto96}.ここで,音声翻訳システムや音声対話システム等の音声認識応用システムへの入力となる機械的に自動処理可能な単位を「発話単位」と呼ぶことにすると,自然で自発的な発話を対象とする音声翻訳ないし音声対話システムへの入力としての発話単位は文に限定できない.一方,言語翻訳処理における処理単位は文である.書き言葉を対象とする自然言語処理システム... | |
V10N03-07 | われわれは2001年に行なわれたSENSEVAL2\cite{senseval2}の日本語辞書タスクのコンテストに参加した.このコンテストでは,日本語多義性の解消の問題を扱っており,高い精度で日本語多義性の解消を実現するほどよいとされる.われわれは機械学習手法を用いるアプローチを採用した.機械学習手法としては多くのものを調査した方がよいと考え,予備調査として先行研究\cite{murata_nlc2001_wsd}においてシンプルベイズ法,決定リスト法,サポートベクトルマシン法などの手法を比較検討した.その結果,シンプルベイズ法とサポートベクトルマシン法が比較的よい精度を出したのでその二つの機械学習手法を基本とすることにした.また,... | |
V26N03-03 | \label{sec:intro}本稿では,参照文を用いた文単位での機械翻訳自動評価手法について述べる.文単位での信頼性の高い自動評価によって,機械翻訳システムの細かい改善が可能になる.文単位での機械翻訳の評価手法には,ある機械翻訳システムの翻訳文に対して他のシステムの翻訳文と比較して相対的に評価する手法と,翻訳文の品質を絶対的に評価する手法がある.本研究では,機械翻訳システムの文単位での定性的な分析,つまり,評価対象の機械翻訳システムがどのような文に対してどの程度の品質で翻訳できるのかについての分析を可能にするため,各翻訳文に対して絶対的な自動評価を行う.本研究では,人手評価に近い絶対評価ができる手法を信頼性の高い自動評価であると... | |
V09N01-01 | \label{はじめに}日本語には語順の入れ替わり,格要素の省略,表層格の非表示などの問題があり,単純な係り受け解析を行っただけでは文の解析として十分とはいえない.例えば,「ドイツ語も話す先生」という文の場合,係り受け構造を解析しただけでは,「ドイツ語」と「話す」,「先生」と「話す」の関係はわからない.このような問題を解決するためには,用言と格要素の関係,例えば,「話す」のガ格やヲ格にどのような単語がくるかを記述した格フレームが必要である.このような格フレームは文脈処理(照応処理,省略処理)においても必須の知識源となる.これまで,重要な用言の典型的な格フレームについては,人手で辞書をつくるということも試みられてきた.しかし,格と同じ... | |
V29N01-06 | \label{sec:intro}自然言語で記述された文を単語の系列に変換する単語分割は,さまざまな自然言語処理タスクにおいて,その性能に影響を与える重要な処理である\cite{peng2015named,peng2016improving,sennrich2016neural,he2017f,pranav20202kenize,bollegala2020language}.従来の自然言語処理では,ルールを用いた単語分割手法\cite{koehn2007moses}や,辞書を用いた単語分割手法\cite{kudo2006mecab,morita2015morphological,tolmachev2018juman,takaoka1... | |
V22N04-03 | \label{sect:intro}対訳文中の単語の対応関係を解析する単語アラインメントは,統計的機械翻訳に欠かせない重要な処理の一つであり,研究が盛んに行われている.その中で,生成モデルであるIBMモデル1-5\cite{brown93}やHMMに基づくモデル\cite{vogel96}は最も有名な手法であり,それらを拡張した手法が数多く提案されている\cite{och03,taylor10}.近年では,Yangらが,フィードフォワードニューラルネットワーク(FFNN)の一種である「Context-DependentDeepNeuralNetworkforHMM(CD-DNN-HMM)」\cite{dahl12}をHMMに基づくモ... | |
V13N01-01 | \label{はじめに}高精度の機械翻訳システムや言語横断検索システムを構築するためには,大規模な対訳辞書が必要である.特に,専門性の高い文書や時事性の高い文書を扱う場合には,専門用語や新語・造語に関する対訳辞書の有無が翻訳や検索の精度を大きく左右する.人手による対訳辞書の作成はコスト及び時間がかかる作業であり,できるだけ自動化されることが望ましい.このような課題に対処するため,対訳文書から対訳表現を自動的に抽出する手法が数多く提案されている.この中でも,文対応済みの対訳文書から共起頻度に基づいて統計的に対訳表現を自動抽出する手法は,精度が高く,対訳辞書を自動的に作成する方法として有効である\cite[など]{北村97,山本2001... | |
V12N05-05 | 我々は,人間と自然な会話を行うことができる知的ロボットの開発を目標に研究を行っている.ここで述べている「知的」とは,人間と同じように常識的に物事を理解・判断し,応答・行動できることであるとしている.人間は会話をする際に意識的または無意識のうちに,様々な常識的な概念(場所,感覚,知覚,感情など)を会話文章から判断し,適切な応答を実現しコミュニケーションをとっている.本論文では,それらの常識的な判断のうち,時間の表現に着目し研究を行っている.例えば,「もうすっかり葉が散ってしまいましたね」という表現に対して,人間であれば「秋も終わって冬になろうとしている」ことを理解し,「もう少ししたら雪が降りますね」などのように,自然なコミュニケーショ... | |
V04N01-06 | 日本語文章における代名詞などの代用表現を含む名詞の指す対象が何であるかを把握することは,対話システムや高品質の機械翻訳システムを実現するために必要である.そこで,我々は用例,表層表現,主題・焦点などの情報を用いて名詞の指示対象を推定する研究を行なった.普通の名詞の指示対象の推定方法はすでに文献\cite{murata_noun_nlp}で述べた.本稿では指示詞・代名詞・ゼロ代名詞の指示対象の推定方法について説明する.代名詞などの指示対象を推定する研究として過去にさまざまなものがあるが\cite{Tanaka1}\cite{kameyama1}\cite{yamamura92_ieice}\cite{takada1}\cite{nak... | |
V20N02-07 | \label{sec:introduction}文字による記述だけでなく,画像も付与された辞書は,教育分野\cite{Popescu:Millet:etc:2006}や言語\linebreak横断検索\cite{Hayashi:Bora:Nagata:2012j}での利用,子供や異なる言語の話者\cite{Suwa:Miyabe:Yoshino:2012j},文字の認識に困難を\linebreak伴うような人とのコミュニケーションを助けるツール\cite{Mihalcea:Leong:2008,Goldberg:Rosin:Zhu:Dyer:2009}の構築に使うことができるなど,様々な潜在的な可能性を持っている.そのため,本稿では... | |
V15N05-05 | \label{hajime}共参照解析とは,ある表現が他の表現と同一の対象を指していることを同定する解析のことであり,計算機による自然言語の意味理解を目指す上で重要な技術である.本研究では,日本語文における,同一文章内の表現間の共参照である文章内共参照を解析の対象とする.文章内共参照では,ある表現(照応詞)が文章中の先行する表現(先行詞)と同一の対象を指している場合にそれを認識することが目的となる.共参照における照応詞としては,普通名詞,固有名詞,代名詞の3つが考えられる.英語などの言語では照応詞として代名詞が頻繁に使用されるが,日本語では代名詞の多くはゼロ代名詞として省略されるため,照応詞の多くは普通名詞,固有名詞が占めている.ゼ... | |
V08N04-04 | \label{sec:intro}英語と日本語は,英語が名詞文体であり日本語が動詞文体であると言われるように,言語的特徴が著しく異なる言語である.このため,英語の名詞句をそのまま日本語の名詞句に直訳すると,違和感を感じることが少なくない.例えば,文(E\ref{SENT:buying})を実用に供されているある英日機械翻訳システムで処理すると,文(J\ref{SENT:buying})のような翻訳が出力される.\begin{SENT}\sentETheBOJ'sbuyingofnewgovernmentbondsisbannedunderfiscallaw.\sentJ新しい国債のBOJの購入は,会計法の下で禁止される.\label... | |
V32N01-05 | 大規模言語モデルの生成の質は近年著しく向上し,人間によるものと区別のつかない文章の生成が可能となっている\cite{devlin-etal-2019-bert,brown2020language,touvron2023llama}.一方で,事実と異なる誤りを含む内容も自然な文章として生成してしまう問題が顕在化し\cite{huang2023survey},誤情報の拡散や意思決定への影響といったリスクが増している.言語モデルによる誤情報生成への対策の一つに,モデルが生成した内容に対する確信度推定がある.確信度スコアが高いほど実際に生成内容が正しい確率が高くなるような確信度指標を設計することで,ユーザが出力を信頼するかの判断材料としたり... | |
V31N02-13 | 自然言語処理の分野では古くから機械翻訳の研究が盛んに行われており,これまで様々な機械翻訳手法が提案されている.近年では,翻訳性能の高さから,ニューラルネットワークに基づく機械翻訳(NeuralMachineTranslation:NMT)が主流になっている.NMTの性能改善を行う研究の流れの一つとして,原言語文や目的言語文中の単語の品詞や文構造などの言語学的素性を活用する試みが行われている.その中で,言語学的素性として,人名や地名,組織名といった特定の表現を表す固有表現(NamedEntity:NE)に着目し,NMTにおいてNE情報を活用する研究が行われている\cite{tag,embed1,replace,embed2,embed... | |
V29N03-04 | \label{sec:introduction}\textbf{意志性(volitionality)}はイベントの基本的な属性であり,イベントに何者かの意志的な関与があるかどうかを表す.本研究では特にイベントの主語が表すエンティティがイベントに意志的に関与しているか否かに着目する.例えば,主語のエンティティの観点から見て,「食べる」や「書く」といったイベントはふつう意志的(volitional)であり,「泣く」や「怪我をする」,「怒られる」といったイベントは非意志的(non-volitional)である.イベントの意志性分類は,因果関係知識の類型化\cite{lee-jun-2008-constructing,inui2003kin... | |
V03N04-04 | \label{sec:はじめに}照応や省略の問題は,言語学および言語工学の問題として広く研究されている.特に,日本語では,主語が省略される場合が多く,一方,英語では主語が必須であるため,日英機械翻訳において,省略された主語(ゼロ主語)の照応先を同定し,補完することが問題となる.主語を補完せず,受動文に翻訳することも考えられるが,受動文よりは能動文のままの方が望ましい.また,日英機械翻訳の別の問題として,文が長すぎるという問題がある.長い文は,翻訳に失敗することが多く,人手による前処理でも,長文の分割は大きな部分を占めている.この問題に対処する手段として,長文を複数の短文に自動的に分割する自動短文分割がある.しかし,分割された短文には... | |
V10N05-03 | \thispagestyle{empty}計算機の高性能化や記憶容量の大容量化および低価格化にともない,情報のマルチメディア化が急速に進行しており,このような背景のもと,マルチメディア・コンテンツに対する情報検索技術の必要性がますます大きくなってきている.マルチメディア・コンテンツ検索では,マルチメディア情報そのものから得られる特徴量に基づき類似検索を行なうという内容型検索(content-basedretrieval)が近年の主流であるが,多くの場合,複数の特徴量を多次元ベクトルで表現し,ベクトル間の距離によりコンテンツ間の類似性を判定している.たとえば,文書検索の場合には,索引語の重みベクトルで文書や検索質問を表現することができ... | |
V10N01-02 | 自動用語抽出は専門分野のコーパスから専門用語を自動的に抽出する技術として位置付けられる.従来,専門用語の抽出は専門家の人手によらねばならず,大変な人手と時間がかかるためup-to-dateな用語辞書が作れないという問題があった.それを自動化することは意義深いことである.専門用語の多くは複合語,とりわけ複合名詞であることが多い.よって,本論文では名詞(単名詞と複合名詞)を対象として専門用語抽出について検討する.筆者らが専門分野の技術マニュアル文書を解析した経験では多数を占める複合名詞の専門用語は少数の基本的かつこれ以上分割不可能な名詞(これを以後,単名詞と呼ぶ)を組み合わせて形成されている.この状況では当然,複合名詞とその要素である単... | |
V12N06-02 | 自由に閲覧することができる電子化文書の数が膨大になるにつれ,その中からユーザが必要とする情報を効率的に探し出すことが困難になってきている.このため,ユーザからの質問に対して明確な回答を自動的に提示する質問応答(QA)技術が注目されている.質問応答に用いる知識を人工言語で記述したUC\cite{thesis:wilensky84}などの質問応答システムでは,十分な記述力をもつ人工言語の設計のむずかしさ,知識ベースの高い作成コストといった問題があった.そこで,大量の電子化文書が利用可能になった1990年代からは,自然言語で記述された文書を質問応答システムの知識として利用しようとする研究が行われている\cite{proc:hammond9... | |
V14N05-02 | 我々人間は,日常生活において様々な会話の中から必要に応じて情報を取捨選択している.さらに,会話の流れに即して語の意味を適宜解釈し,適切な応答を行っている.人間は語の情報から適切な応答を行うために,様々な連想を行っている\cite{yoshimura2006}.例えば,「車」という語から「タイヤ」,「エンジン」,「事故」,…,といった語を自然に連想する.連想によって,会話の内容を柔軟に拡大させている.このように,柔軟な会話ができる背景には,語の意味や,語と語の関係についての膨大な知識を有しているため,種々の知識から語と語の関連性を判断し,新たな語を連想することができることが挙げられる.実生活における会話では,「車と自動車」,「自動車と... | |
V25N02-03 | \label{sec:introduction}難解なテキストの意味を保持したまま平易に書き換えるテキスト平易化は,言語学習者や子どもをはじめとする多くの読者の文章読解を支援する.近年,テキスト平易化を同一言語内の翻訳問題と考え,統計的機械翻訳を用いて入力文から平易な同義文を生成する研究\cite{specia-2010,zhu-2010,coster-2011b,coster-2011a,wubben-2012,stajner-2015a,stajner-2015b,goto-2015}が盛んである.しかし,異言語間の機械翻訳モデルの学習に必要な異言語パラレルコーパスとは異なり,テキスト平易化モデルの学習に必要な単言語パラレルコー... | |
V12N04-06 | \label{sec:background}多言語コーパスが整備されていく過程で,ある言語への翻訳が複数の言語に基づいて行われる場合がある.たとえば,聖書の翻訳における日本語訳を考える際に,その原言語として様々な言語が存在する状況に類似している.原言語が英語とフランス語のような場合,それらからの日本語訳には,原言語の影響はほとんどないかもしれない.一方で,原言語として韓国語と英語のような対を考える場合,それらの原言語の違いは,翻訳に多大な影響を及ぼすと予想できる.一般に,ある言語への翻訳が存在する場合,同一内容のものを別の言語から翻訳することは経済的理由から非常に少ない.たとえば,英語から日本語に翻訳された文書が存在する場合,同一内... | |
V06N03-03 | label{intro}テキストは単なる文の集まりではなく,テキスト中の各文は互いに何らかの意味的関係を持つ.特に意味的関係の強い文が集まって談話セグメントと呼ばれる単位を形成する.文が互いに意味的関係を持つように,これらの談話セグメント間にも意味的な関係が存在する.テキストの全体的な談話構造はこの談話セグメント間の関係によって形成される.そのため,テキストのセグメント境界を検出するテキストセグメンテーションの研究は,談話構造解析の第一ステップであると考えられる\cite{Grosz:86}.また,最近では,テキストセグメンテーションの研究は情報検索の分野においても応用されている.長いテキスト中には複数のサブトピックが存在しているた... | |
V09N04-02 | 本稿では,テキスト要約の自動評価手法について述べる.テキスト自動要約に関する研究は,テキスト中の表層的な情報から重要な箇所を判断し重要な部分のみを抽出するLuhn等,Edmundson等の研究\cite{H.P.Luhn.58,H.P.Edmundson.69}に始まり,現在も様々な方法が提案されている\cite{C.D.Paice.90,C.Aone.98}.ここ数年はインターネットの急速な普及に伴って,国内外での研究活動が非常に活発になっている\cite{M.Okumura.99J,I.Mani.00}.テキスト要約の研究において,評価の重要性は言うまでもない.最も信頼性が高いのは要約の経験者が直接要約を見て評価する方法であるが... | |
V28N02-13 | ユーザから情報を取得することは,対話システムの主要な用途の1つである.初期の研究であるATIS\cite{hemphill1990atis}では,出発地,目的地,希望の日時等,フライト検索に必要な情報を得ることが対話システムの目的であった.近年では,ものやサービスに対するユーザ評価や意見を収集することを目的とするインタビュー対話システムも提案されている\cite{johnston2013spoken}.しかし,対話システムとのやり取りによって,うまくユーザの嗜好や評価を聞き出すことはまだ十分に達成できていない.一方,人同士の会話に目を向けると,会話を通して客の好みをうまく聞き出していることがわかる.例えば,ソムリエは,客の嗜好を捉え... | |
V21N03-01 | 機械翻訳システムの開発過程では,システムの評価と改良を幾度も繰り返さねばならない.信頼性の高い評価を行うためには,人間による評価を採用することが理想ではあるが,時間的な制約を考えるとこれは困難である.よって,人間と同程度の質を持つ自動評価法,つまり,人間の評価と高い相関を持つ自動評価法を利用して人間の評価を代替することが実用上求められる\footnote{本稿では,100文規模程度のコーパスを用いて翻訳システムの性能を評価すること,つまり,システム間の優劣を比較することを目的とした自動評価法について議論する.}.こうした背景のもと,様々な自動評価法が提案されてきた.BLEU\cite{bleu},NIST\cite{nist},ME... | |
V09N01-05 | \label{sec:intro}機械翻訳などの多言語間システムの構築において対訳辞書は必要不可欠であり,その品質がシステム全体の性能を左右する.これらに用いられる対訳辞書は現在,人手によって作成されることが多い.しかし,人手による作成には限界があり,品質を向上するためには膨大な労力が必要であること,辞書の記述の一貫性を保つことが困難であることが問題となる.このことからコーパスから自動的に対訳辞書を作成しようとする研究が近年盛んに行われている\cite{gale_91,kaji_96,kitamura_96,fung_97,melamed_97}.本論文では,最大エントロピー法を用いて対訳コーパス上に対訳単語対の確率モデルを推定し,... | |
V20N03-07 | label{sec:intro}近年,Twitter\footnote{http://twitter.com/}などのマイクロブログが急速に普及している.主に自身の状況や雑記などを短い文章で投稿するマイクロブログは,ユーザの情報発信への敷居が低く,現在,マイクロブログを用いた情報発信が活発に行われている.2011年3月11日に発生した東日本大震災においては,緊急速報や救援物資要請など,リアルタイムに様々な情報を伝える重要な情報インフラの1つとして活用された\cite{Book_Hakusho,Article_Nishitani,Book_Tachiiri}.マイクロブログは,重要な情報インフラとなっている一方で,情報漏洩や流言の拡散... | |
V20N02-08 | label{intro}述語項構造解析は,言語処理分野における挑戦的な研究分野の一つである.この解析は,自然文または自然文による文章から,「誰が,何を,誰に,どうした」というような,基本的な構造情報を抽出する.これらの情報は,文書要約や機械翻訳など,他の応用的な言語処理研究に不可欠なものであり,その他にも幅広い応用が期待されている.図\ref{example1}に,日本語の述語項構造の一例を示す.この例では,「行った」が\textbf{述語}であり,この述語が二つの\emph{項}を持っている.一つは\textbf{ガ格}の「彼」,もう一つは\textbf{ニ格}の「図書館」である.このように,述語とそれに対応する項を抽出し,\te... | |
V10N02-01 | 人間は言語表現から各事象間の時間関係を推定し全体的な時間関係を把握する.しかしながら言語表現上には事象間の関係を明示する情報は希薄である.このため事象間の時間構造を理解するには,各事象の時間的な局面を手がかりにする必要がある.動作が保持する時間的な情報に対し,それが動きであるのか状態であるのかなどをカテゴリー分けしたものを動詞の持つアスペクトクラスという.各事象のアスペクトクラスを決定するには,構文上の文法形態といった統語論的な情報を手がかりにすることが考えられる.しかし日本語の助詞「た」や「〜ている」などの情報だけからアスペクトクラスの決定をすることは困難であり,事象が持つ時間的な情報を考察する意味論的な手法に頼る必要がある.本稿... | |
V06N01-03 | \label{sec:introduction}電子化テキストの急増などに伴い,近年,テキストから要点を抜き出す重要文選択技術の必要性が高まってきている.このような要請に現状の技術レベルで応えるためには,表層的な情報を有効に利用することが必要である.これまでに提案されている表層情報に基づく手法では,文の重要度の評価が主に,1)文に占める重要語の割合,2)段落の冒頭,末尾などのテキスト中での文の出現位置,3)事実を述べた文,書き手の見解を述べた文などの文種,4)あらかじめ用意したテンプレートとの類似性などの評価基準のいずれか,またはこれらを組み合わせた基準に基づいて行なわれる\cite{Luhn58,Edmundson69,Kita8... | |
V09N05-04 | label{intro}比喩とは,ある概念を他の概念によって説明または強調する修辞的手法の一つであり\cite{Lakoff1986,Yoshiga1990j},様々な分野で研究対象として取り上げられている\cite{Shinohara2000j}.自然言語処理の分野においても,比喩表現はしばしば問題となる.例えば,機械翻訳において,現状のシステムでは意訳や再解釈などの深い処理は行われないため,目的言語に翻訳された比喩表現は,意図した内容と異なった出力となってしまう場合がある\cite{Masui1995j}.``水のような価値''という比喩表現は,日本語では「価値が低い」という意味として理解されるが,言語によっては,「非常に価値が... | |
V04N01-05 | \label{sec1}自然言語処理システムにおいては,処理する言語に関する情報をどれほど豊かにそなえているかが,そのシステムの性能に大きな影響を与える.とくに分かち書きをしない日本語では,その形態素解析だけのためにも膨大な量の辞書データをそろえる必要がある.しかし,辞書データの蓄積は,自動的に行うことが困難であり,人手による膨大な時間と労力を必要とする.幸い,最近では公開の辞書データの入手も可能となってきたが,それでもなお,新しい文法体系を試みるような場合には,その辞書を用意するのに手間がかかりすぎて,本題の研究にかかれないことがおきる.本稿では,辞書データがほとんどない状態から始めても,大量の日本語テキストを与えることで,形態素... | |
V13N01-03 | 人間はあいまいな情報を受け取り適宜に解釈して適切に会話を進めたり適切な行動を取ることができる.これは,人間が長年にわたって蓄積してきた,言語やその基本となる語概念に関する「常識」を持っているからである.すなわち,ある単語から概念を想起し,さらに,その概念に関連のある様々な概念を連想できる能力が重要な役割を果たしていると考えられる.ここで,ある単語に関連のある様々な単語を連想できるためには,単語間の意味的類似性だけでなく,単語間に存在する常識的な関係も含めた単語間の距離を評価できる必要がある.単語間の意味的な類似度の計算や距離計算は,自然言語処理における基本要素技術である.本稿では,単語間の距離計算法を提案している.従来,単語間の距離... | |
V12N05-02 | 近年,コーパスを利用した機械翻訳の研究においては,翻訳システムに不足している翻訳知識を人手で増強していく際のコストを軽減する目的で,対訳コーパスやコンパラブルコーパス等の多言語コーパスから様々な翻訳知識を獲得する手法の研究が行なわれてきた~\cite{Matsumoto00a}.これまでに研究されてきた翻訳知識獲得の手法は,大きく,対訳コーパスからの獲得手法とコンパラブルコーパスからの獲得手法に分けられる.通常,対訳コーパスからの獲得(例えば,\cite{Gale91a})においては,文の対応の情報を利用することにより,片方の言語におけるタームや表現について,もう一方の言語における訳の候補が比較的少数に絞られるため,翻訳知識の獲得は... | |
V21N01-04 | 本稿では語義曖昧性解消(WordSenseDisambiguation,WSD)をタスクとした領域適応の問題が共変量シフトの問題と見なせることを示す.そして共変量シフトの解法である確率密度比を重みにしたパラメータ学習により,WSDの領域適応の解決を図る.共変量シフトの解法では確率密度比の算出が鍵となるが,ここではNaiveBayesで利用されるモデルを利用した簡易な算出法を試みた.そして素性空間拡張法により拡張されたデータに対して,共変量シフトの解法を行う.この手法を本稿の提案手法とする.自然言語処理の多くのタスクにおいて帰納学習手法が利用される.そこではコーパス\(S\)からタスクに応じた訓練データを作成し,その訓練データから分類... | |
V15N05-03 | label{hajime}インターネットの拡大により大量の文書情報が入手可能となった現在において,ユーザが自分の望む情報を手早く手に入れるための要素技術として要約が重要となってきている.近年の自動要約の研究では新聞記事や論説文,議事録,特許文書を対象とするものが多い.こうした文書は論理的な構造を持つため,その文書構造を利用した要約手法が提案され,一定の成果が上げられている\cite{yamamoto1995,hatayama2002}.一方で,より多くの人がインターネットを使うようになり,Web上で多くの文芸作品が公開され,自由に読むことができるようになった.さらに,著作権の切れた文学作品を電子テキスト化し公開している青空文庫\fo... | |
V16N01-04 | label{Chapter:introduction}近年,文書情報に対するアクセス技術として,質問応答が注目されている.質問応答は,利用者が与えた自然言語の質問文に対し,その答を知識源となる大量の文書集合から見つける技術である.利用者が,ある疑問に対する解を知るために質問応答システムを単体で利用する場合には,各解候補のスコアに基づき,解候補群を順序づけて上位から提示することが多い.本稿では,この処理を優先順位型質問応答と呼ぶことにする.この場合は解答として採用するか否かは,利用者の判断に委ねられている.一方,質問応答技術は他の文書処理技術の中で活用されることも期待されている.質問応答の出力を他の文書処理技術の入力として容易に利用可... | |
V07N02-04 | \label{sec:introduction}固有表現(NE=NamedEntity)抽出は情報抽出における基礎技術として認識されているだけでなく,形態素,構文解析の精度向上にもつながる重要な技術である.米国では1980年代からMUC(MessageUnderstandingConference)\cite{Muc:homepage}のようなコンテストが行なわれ,その技術の向上が図られてきた.日本においても1998年からコンテスト形式のプロジェクト「IREX(InformationRetrievalandExtractionExercise)」が始められ,そのタスクの一つとして固有表現抽出が盛り込まれた.このタスクで固有表現として... | |
V29N04-08 | 適切な経済政策の運営には,足もとの景気動向をできるだけ迅速かつ正確に把握することが肝要である.ところが,一国のマクロ経済活動の最も重要な指標であるGDP(国内総生産)は,3か月に1度しか観測されない四半期データであり,対象とする四半期の終了から一次速報値の公表までに約6週間を要する.景気の現状判断のための速報性を重視した景気動向指数の一致指数については,より観測頻度の高い月次データである鉱工業生産指数,有効求人倍率,全産業の営業利益,小売業や卸売業の商業販売額等,合計10個の一致系列を統合することで計算されるが,それでも対象とする月から1か月以上公表が遅れてしまう.そこで景気動向指数の採用系列のような数値による伝統的な構造化データに... | |
V26N01-05 | \label{sec:introduction}対話システムがユーザ発話から抽出するべき情報は,背後にあるアプリケーションに依存する.対話システムをデータベース検索のための自然言語インタフェースとして用いる場合,対話システムはデータベースへのクエリを作成するために,ユーザ発話中で検索条件として指定されるデータベースフィールドとその値を抽出する必要がある.データベース検索対話において,ユーザ発話中からこのような情報を抽出する研究はこれまで多くなされてきた.例えば,\citeA{raymond2007generative,Mesnil2015,Liu2016a}は,ATIS(TheAirTravelInformationSystem)コ... | |
V08N04-03 | 自然言語をコンピュータで処理するためには,言語学的情報に基づいて構文解析や表層的意味解析を行うだけではなく,われわれが言語理解に用いている一般的な知識,当該分野の背景的知識などの必要な知識(記憶)を整理し,自然言語処理技術として利用可能な形にモデル化することが重要になっている.一般性のある自然言語理解のために,現実世界で成り立つ知識を構造化した知識ベースが必要であり,そのためには人間がどのように言葉を理解しているかを調べる必要があると考えている.初期の知識に関する研究では,人間の記憶モデルの1つとして意味的に関係のある概念をリンクで結んだ意味ネットワーク・モデルが提案されている.CollinsとLoftusは,階層的ネットワークモデ... | |
V23N01-03 | 近年Twitterによる人間同士の短文のやりとりを始めとしたインターネット上の大量の会話データから自動知識獲得\cite{Inaba2014}が可能になったことや,高性能な音声認識機能が利用可能なスマートフォン端末を多くの利用者が所有するようになったことで,雑談対話システムへの関心が,研究者・開発者側からも利用者側からも高まっている.対話システムが扱う対話は大きく課題指向対話と非課題指向対話に分けられるが,雑談は非課題指向対話に分類される.課題指向対話との違いについていえば,課題指向対話では対話によって達成する(比較的)明確な達成目標がユーザ側にあり,一般に食事・天気など特定の閉じたドメインの中で対話が完結するのに対し,雑談では,対... | |
V13N01-06 | 近年,ロボットは様々な性能において躍進を遂げてきた.例えば四足で移動するペット用ロボット,ダンスを踊るロボット,走るロボット,人の顔を認識しいくつかの命令を受理できるロボットなどが挙げられる.それらに共通する未来像は「人と共存する機械」であると言えるだろう.人と共存するためには「会話」という大きなコミュニケーション要素が重要となってくると考えられる.また,ロボットが行う会話には,対人関係を円滑にし,利用者に対する精神的サポートを行うという目的が挙げられる.会話において,まず行われるのが挨拶である.挨拶は会話によるコミュニケーションを円滑にする一端を担っている.コンピュータやロボットに対しても,挨拶を行うことから次に会話が広がり人間と... | |
V04N04-05 | 話し言葉や対話における特徴として,旧情報や述語の一部が省略されるなど,断片的で不完全な発話が多く現れるという点をあげることができる.このような断片的あるいは不完全な発話を正しく認識/理解するためには,対話に対する適切なモデルが必要となる.また,話し言葉や対話の音声認識を考えた場合,認識候補の中には統語的にも意味的にも正しいが,対話の文脈の中では不適切な認識候補が存在する場合もある.例えば,文末の述語「〜ですか」と「〜ですが」は,お互いに誤認識されやすいが,対話モデルを用いることにより,このような誤認識を避けられたり,あるいは誤り訂正が可能となることが期待できる.文献\cite{Nagata92,Nagata94}では,発話行為タイプ... | |
V03N04-07 | 自然言語の機械による処理方法の一つに,人間が与えた規則を用いて解析する方法がある.この方法では,一般に知識が複雑になるほど精密な解析ができるが,この複雑化に伴い知識獲得が難しくなるため,解析の対象となる話題を限定することがほぼ必須となる.この点において,人間により与えられた規則にのみ基づく解析は,限界にきているとの見方もある.これに対して,自然言語に関する統計的情報を自然言語処理に利用する研究が盛んに行われている\cite{utsu,kudo,mich}.人間によって与えられた規則を元に解析を行う方法においても,規則の適用される確率を統計的に調べておくことにより良い結果が得られることが多く,統計的な情報を自然言語処理に用いることは処... | |
V05N01-05 | コロケーション(Collocation)の知識は,単語間の共起情報を与える言語学的に重要な知識源であり,機械翻訳をはじめとする自然言語処理において,重要な意味をもっている.コロケーションとは,テキスト中に頻繁に出現する単語の組み合わせであり,言語的あるいは慣用的な表現であることから,様々な形態が考えられる.その例として,``{\itThankyouverymuch}''や``{\itIwouldliketo}''のような単語が連続している表現と,``{\itnotonly〜but(also)〜}''や``{\itnotsomuch〜as〜}''のように単語間にギャップを持つ不連続な表現が存在する.これらの表現はそれを一つのまとまった... | |
V21N02-02 | 平成11年から政府主導で行われた平成の大合併や,平成19年より施行された地方分権改革推進法など,地方政治を重視する取り組みが盛んに行われていたのは記憶に新しい.一方で,有権者の政治離れが深刻な問題となって久しく,平成25年7月21日の第23回参議院議員通常選挙における選挙区選挙では52.61\%の投票率\footnote{http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo\_s/data/sangiin23/index.html}となり,参議院議員通常選挙において過去3番目に低い値となった.地方政治の場合,平成23年4月の第17回統一地方選挙の投票率は,48.15\%\footnote{http://www.s... | |
V07N03-02 | \label{sec:Introduction}自然言語処理は文中の多義の要素の曖昧性を解消する過程といえる.高品質の自然言語処理システムの実現には,辞書中に曖昧性解消のために必要な情報を適切に記述しておくことが必須である.本論文は,どのようにして異なった構文構造から同じ意味表現を生成するか,また,どのようにして意味的に曖昧な文から,それぞれの曖昧性に対応する意味表現を生成するかに焦点を当てて,日本語の連体修飾要素の振る舞いの取り扱いを論ずる.これらの問題の解決に向けて,連体修飾要素の形式的記述法を確立するために,生成的辞書の理論\cite{Pustejovsky95,Bouillon96}を採用し,拡張する\cite{Isahar... | |
V13N03-07 | 「ある用語を知る」ということは,その用語が何を意味し,どのような概念を表すかを知ることである.それと同時に,その用語が他のどのような用語と関連があるのかを知ることは非常に重要である.特定の専門分野で使われる用語---{\bf専門用語}---は,その分野内で孤立した用語として存在することはない.その分野で使われる他の用語に支えられ,その関連を土台として,はじめて意味を持つ.それらの用語間の関連を把握することは,「その専門分野について知る」ことでもある.例えば,「自然言語処理」について知りたい場合を考えよう.まずは,「自然言語処理」という用語が表す意味,すなわち,「自然言語---人間が使っていることば---を計算機で処理すること」を知る... | |
V15N01-03 | 日本語文のムードについて,いくつかの体系が提示されている(益岡,田窪1999;仁田1999;加藤,福地1989)\footnote{益岡ら(益岡,田窪1999)および加藤ら(加藤,福地1989)はムードという用語を用いているのに対して,仁田(仁田1999)はモダリティという用語を用いている.彼らによるムードあるいはモダリティの概念規定は表面的には異なるが,本質的には同様であると考えてよい.}.益岡ら(益岡,田窪1999)は,述語の活用形,助動詞,終助詞などの様々な文末の形式を対象にして,「確言」,「命令」,「禁止」,「許可」,「依頼」などからなるムード体系を提示している.仁田(仁田1999)は,述語を有するいわゆる述語文を中心に,日... | |
V21N06-04 | 日本語形態素解析における誤り要因の1つに辞書に含まれない語・表記の存在がある.本論文では形態素解析で使用する辞書に含まれない語・表記をまとめて未知語と呼ぶ.形態素解析における未知語は表\ref{Table::UnknownWordClassification}に示すようにいくつかのタイプに分類することができる.まず,未知語は既知語から派生したものと,既知語と直接関連を持たない純粋な未知語の2つに大きく分けられる.従来の日本語形態素解析における未知語処理に関する研究は,事前に未知語をコーパスから自動獲得する手法\cite{Mori1996s,Murawaki2008}と,未知語を形態素解析時に自動認識する手法\cite{Nagata1... | |
V29N02-03 | 文法誤り訂正は言語学習者の書いた文法誤りを含む文を文法的に正しい文に訂正するタスクである.これまで文法誤り訂正では主に大規模なデータが存在する英語に焦点を当てて研究が行われており,数多くの有効な手法が提案されている\cite{zhaoetal2019improving,grundkiewiczetal2019neural,kiyonoetal2019empirical,Kaneko2020GEC,omelianchuk-etal-2020-gector,stahlberg-kumar-2021-synthetic}.近年,英語以外のロシア語やチェコ語などの言語においても文法誤り訂正の研究が行われ始めている\cite{rozovska... | |
V19N04-03 | 本論文では対象単語の用例集合から,その単語の語義が新語義(辞書に未記載の語義)となっている用例を検出する手法を提案する.新語義の検出は語義曖昧性解消の問題に対する訓練データを作成したり,辞書を構築する際に有用である.また新語義の検出は意味解析の精度を向上させる\cite{erk}.また新語義の用例はしばしば書き誤りとなっているので,誤り検出としても利用できる.新語義検出は一般にWordSenseDisambiguation(WSD)の一種として行う方法,新語義の用例をクラスターとして集めるWordSenseInduction(WSI)のアプローチで行う方法\cite{denkowski},及び新語義の用例を用例集合中の外れ値とみなし... | |
V14N02-03 | 従来の中国語構文解析では,文脈自由型句構造文法CFG(ContextFreePhraseStructureGrammar)で文の構造を取り扱うことが一般的となっている.しかし,句構造文法PSG(PhraseStructureGrammar)\footnote[1]{通常,句構造文法という用語は生成文法(変形文法),依存構造文法などと並べれて論じられ,GPSG,HPSG等の単一化文法理論を含む文法記述の枠組み,もしくは形式言語におけるチョムスキーの階層に関する文法記述の枠組みを表す.本論文では,句構造文法という用語を,「文を逐次的に句などの小さい単位に分割し,文を階層的な句構造によって再帰的な構造上の関係に還元して説明する考え方」の意... | |
V07N04-12 | 手話言語は,主に手指動作表現により単語を表出するため,手指動作特徴の類似性が意味の類似性を反映している場合がある.例えば,図\ref{amandpm}に示した「午前」と「午後」という日本語ラベルに対応する二つの手話単語の手話表現を比較すると,手の動きが逆方向,すなわち,線対称な関係にあることが分かる.ここで,手話単語の手指動作特徴を手の形,手の位置,手の動きとした場合\cite{Stokoe1976},この単語対は,手の動きに関する手指動作特徴だけが異なる手話の単語対である.また,意味的には対義を構成し,動作特徴の類似性が意味の類似性を反映している単語対と捉えることができる.なお,手指動作特徴の一つだけが異なる単語対を特に,{\gt... | |
V10N05-08 | 大量の文書情報の中から必要な部分を抽出するために,自動要約技術などによって文書の量を制御し,短い時間で適確に内容を把握する必要性が高くなってきている.自動要約には,文書中の文を単位とし,なんらかの情報をもとに重要語を定義して各文の重要度を計算する方法がある.たとえば,文書中の出現頻度が高い単語は重要語になる可能性が高いという仮定のもとに,単語の重要度を計算する方法({\ittfidf}法)\cite{salton1989},自立語の個数を考慮して単語の重要度を計算する方法\cite{robertson1997},語彙的連鎖を用い重要度を計算する方法\cite{mochizuki2000}がある.新聞など文書の構造上の特徴から重要文を... | |
V10N05-06 | 我々はこれまで,多様なテキストを要約することのできる頑健な自動要約システムの開発をめざして,重要文抽出を基にした要約システムを作成・拡張してきた.その過程で,作成したシステムを用いて日本語・英語双方において新聞記事などの書き言葉を対象にした要約評価ワークショップに参加し,良好な評価結果を得た\cite{nobata:tsc2001,sekine:duc2001}.また,日本語の講演録を対象として重要文抽出データを人手によって作成し,そのデータに対して要約システムの実験・評価を行った\cite{nobata:orc2002}.日本語と英語など異なる言語や,書き言葉と話し言葉など異なる性質をもつテキストを要約するためには,どのような点が... |
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